企画調査委員会

Committee

東日本大震災10周年シンポジウム

「たとえ津波がまちやむらを根こそぎ奪い去っても、暮らしの記憶まで海の藻くずにはさせない。
場所の力を再生するのが私たちの仕事。」

 発災4年間の活動の総括として発行された『東日本大震災合同調査報告書<都市計画編>』の冒頭で、後藤春彦前会長(当時)はこう学会内外に宣言している。

 それから6年、東日本大震災から10年。都市計画の仕事としての到達点と、広域化・激甚化する気象災害を含めた自然災害に都市計画はどんな役割を果たせるのか、2回にわたってオンライン・シンポジウムを開催します。奮ってご参加ください。

開催概要

第1回 福島復興の実像と虚像
2021年3月13日[土] 13:30~16:00

 福島原発事故が発生してから10年が経つ。この間、福島では、放射能汚染地域の復興・再生を進めることで被災者の生活再建を実現するという世界的にも先例のない復興政策が行われてきた。だれにとっても未経験の出来事をまえに、福島では、どこに向かって何がどう進められてきたのか?結果として、福島は、どこにどこまでたどりつくことができたのか? 政府は、あと10年間、前面に立って本格的な復興・再生に向けた取り組みを行うものとしているが、今後の課題はどこにあると考えればよいのか?

 本シンポジウムでは、こうした問題意識を背景に、福島復興の実像と虚像を描き出し、本格的な復興・再生に向けた課題を浮き彫りにしたい。

■プログラム

|開会挨拶|出口 敦(日本都市計画学会 会長、東京大学 教授)

|講  演|「福島復興の到達点と今後の課題
                川﨑興太(福島大学 准教授)
      「災後をどう理解できるか?
                窪田亜矢(東京大学 特任教授)
      「『復興』の蹉跌 ―『原発避難論』再論
                今井 照(地方自治総合研究所 主任研究員)

|話題提供|「福島復興の現状と課題 ―県庁職員の視点から」(参考:復興・再生のあゆみ(第3版)
                佐⽵ 浩(福島県 監査委員(元農林水産部長・元企画調整部長))
      「楢葉町の"いま" ー東日本大震災から10年を経て
                西﨑 芽衣(一般社団法人ならはみらい)

|ディスカッション|「都市計画は原子力災害からの復興に何ができるのか?何をしない方がよいのか?」
       パネリスト    今井 照(前出)
                加藤孝明(東京大学 教授)→コメント
                窪田亜矢(前出)
                佐竹 浩(前出

                西﨑芽衣(前出)                
       コーディネーター 川﨑興太(前出)

|閉会挨拶|市古太郎(日本都市計画学会 理事、東京都立大学 教授)

第2回 津波災害からの被災地復興と都市計画が果たした役割
2021年3月27日[土] 13:30~16:30

 津波被害からの被災地復興において、都市計画はどんな役割を果たしたか、復興都市計画関連法制改正と事業手法の創設・運用により創出された沿岸復興地の到達水準をどう考えるか。たとえば、震災を契機とした社会変化への対応、市街地の復興計画と都市活動の再生、住まいの再建支援と被災者の生活の回復、など。

 発災から10 年を迎え、それぞれの場所性に基づく多様で有効な特殊解が生み出されていると同時に、学術研究としてどう体系化を図っていくか、本シンポジウムを通して浮き彫りにしたい。

■プログラム

|開会挨拶|出口 敦(日本都市計画学会 会長、東京大学 教授)

|講  演|「東日本大震災と「都市計画」が果たした役割
                岸井隆幸(日本大学理工学部 特任教授)
      「東日本大震災からの復興の現状と検証
                菊池雅彦(国土交通省都市局 市街地整備課長)
      「東日本大震災復興と都市計画法制」※録画登壇
                樺島 徹(東日本建設業保証株式会社 常務取締役、元復興庁統括官)
      「東日本大震災からの復興における計画とデザイン
                姥浦道生(東北大学 教授)

|ディスカッション|「津波災害からの被災地復興と都市計画が果たした役割」
       パネリスト    岸井隆幸(前出)、菊池雅彦(前出)、姥浦道生(前出)
                牧 紀男(京都大学 教授)→コメント
                近藤民代(神戸大学 准教授)→コメント
       コーディネーター 市古太郎(東京都立大学 教授)

|閉会挨拶|森本章倫(日本都市計画学会 副会長、早稲田大学 教授)

開催方式

どちらもZOOMウェビナーによるオンライン開催(LIVE配信)。

 ※接続方法などにつきましてはお申込み頂いた方に別途お伝えいたします。

 ※オンデマンド配信の予定はございません。

参加費

無料(事前登録制/各回・定員500名)

お申し込み方法

[Peatixサイト]よりお申込みください。

Petixがご利用いただけない場合は、「東日本大震災10周年シンポジウム参加希望」をメールの件名として、1)お名前、2)ご所属、3)ご連絡先(E-mail、電話番号)、4)参加を希望する日程、をメール本文に記載の上、お問合せ先E-mailへお申込みください。


【お問合せ先】

日本都市計画学会 企画調査委員会 シンポジウム担当

Tel:03-3261-5407 / E-mail:event@cpij.or.jp

■企画:東日本大震災10年シンポジウムWG(中村仁(芝浦工業大学)・越山健治(関西大学)・梅本通孝(筑波大学)・市古太郎(東京都立大学))