スマートシティ特別委員会

Committee

スマートシティ特別委員会について

設置の背景・目的

都市のスマート化は、市民生活の質の向上をもたらすものと期待されています。特に、少子高齢や人口減少など、諸種の社会的課題が山積する日本の都市においては、スマート化の推進による社会的課題の解決に、大きな期待が寄せられています。一方で、主に海外都市を対象とした先行研究からは、適切なマネジメントが行われなければ、社会的・環境的・空間的問題をもたらし、むしろ都市の持続可能性を損なう場合があることも明らかになりつつあります。また、都市のスマート化については、上述のような生活への影響や、個人情報保護の問題などから、社会的合意を形成することが必要不可欠となってきていますが、合意形成に向けた課題や、具体的方法については、殆ど研究蓄積がありません。さらに、スマート化や先端的技術の実装により進められる各種の事業が、そもそもビジネスないしは社会的事業として、持続性を有するものであるのかが問われています。特に、公的な性格を有する事業領域においては、サービスの頑健性や安定性、持続性を確保することは、重要な論点であり、問いとなっています。

以上の問題認識に立ち、本特別委員会では、本学会員に加えて、都市のスマート化に関わる企業や他分野の専門家にも参加を呼びかけ、内閣府および国土交通省等の関連府省とも密接な連携を取りながら、都市のスマート化に関する空間的・社会的マネジメントの方法について、議論、検討し、必要とされる制度等を提言し、政策への反映を目指します。また、都市計画実務者や都市のスマート化に関わる多様な民間事業者の取り組みついて、都市の持続可能性や市民生活の質の確保の観点から、とるべき行動指針を示すことも目的とします。さらに、活動成果を、各地のスマートシティの取り組み団体や企業に還元・普及させるとともに、本学会が持つ海外ネットワークを活かして、海外諸都市、団体との情報交換、連携も目指しております。

活動期間

令和2年から令和6年度までの5か年

所管事項

①スマートシティの取組みに対する評価・類型化・体系化
②スマートシティの実現に向けた調査・研究および政策提言
③シンポジウム、セミナーの開催、事例集の作成や図書の出版等を通じた人材育成
④他学協会等との情報交換および連携

ロードマップ

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実施体制

本委員会および小委員会(WG)とし、それぞれ以下の役割を担う。

【本委員会】
・特別委員会全体の活動方針を議論すると共に、WGでの議論を受け、必要とされる制度等の提言、および政策への反映を行う。
・シンポジウム、セミナー等を企画し、プロモーション・情報発信を行う。
【WG】
・初年度は、核となる議論として「都市のあり方と制度小委員会」、「プランニングプロセス小委員会」、「プロジェクトスキーム小委員会」の3つを立ち上げる。
・2年目以降は、公募あるは支部単位での小委員会の設置も検討。