事業委員会
Committee
委員長挨拶
事業委員長 就任のご挨拶
事業委員長 田中 敏行(森ビル株式会社 専門役員)
このたび、前委員長である古澤達也氏の後任として、事業委員長を仰せつかりました田中敏行です。
私は社会人になって以来民間企業で、東京都心部のまちづくりや高松など地方都市のまちづくりに関わる仕事をしてきました。アカデミックな世界とは無縁なところにいたわけですが、学会として民間企業とも連携して活性化を図っていくとのお考えもあり、昨年度から事業委員会と企画調査委員会にて担当理事を務めさせていただきました。
今日の都市計画においては、少子高齢化や人口減少、気候変動やGX、DX・スマートシティ、エリアマネジメント、新たなモビリティへの対応など、社会の変化とともに様々な課題に直面しています。また、過疎化が進んでいる能登半島などの被災地の復興や、発災が確実視されている東京直下地震や富士山噴火など大災害の事前復興への対応等も含め、多岐にわたる課題にどう対応していくのかが問われています。
地方都市のまちづくりに関わった経験からは、今後全国的に人口減少が加速し、自治体の財政も厳しさを増していく中で、立地適正化計画などの都市計画が、将来にわたって持続可能なまちづくりに寄与するためにはどのような視点が必要なのか大変興味があるところです。個人的には、DXやスマートシティ、自動運転等の技術革新が大きく寄与すると期待しています。
東京などの大都市においては、国力の維持発展、国際競争力強化の観点から何をしていく必要があるのかも大きなテーマと考えます。従来の都市計画の枠にとらわれない発想や議論が求められます。
事業委員会では、このような都市計画に関する最新の課題や動向、現場の動きを会員の皆様や都市計画にご関心のある方々に広く伝えていくため、「都市計画セミナー」、「まちづくり懇話会」、「現地見学会」等の企画・開催を引き続き行っていきます。また、今年度からは、学会誌で取り上げたテーマを深堀して議論するコラボイベントの開催も検討していきます。
産官学民が連携して都市計画的課題に対する議論を深めていくことは大変意義深く思います。都市計画に関わる様々な関係者による情報交換と活発な議論の場を提供できるようこれからも工夫を重ね、わが国の都市計画の発展に少しでもお役に立てるよう、微力ながら力を尽くしたいと思います。
どうぞよろしくお願い申し上げます。